6歳からバレエを始めて今やドイツで大活躍する世界最高レベル プロバレリーナAさん 21歳。初見で、さすがは世界頂上レベルで活躍するだけのことはあり、スラッとした美しい手脚、凛とした姿勢、気品、可愛らしさ、美しさ、底抜けの明るさなど、雰囲気や存在感が抜群で、やはり国内での井の中の蛙だけで終わらず厳しい海外環境で戦い抜いてる方というのは、すべてにおいて群を抜いた存在だなと素直に感動。
彼女は足首に深い怪我を負い手術して傷は完治するも強い痛みが引かず思うように踊れないため、ドイツで2年間リハビリのために色々試すも今もそれが引かず帰国してKSPに来られたのです。
まず最初に今まで海外でリハビリのために行ってきたマットピラティス・etcの内容などを聞いて「なるほど、それでは2年間継続してきても治るわけがないですよね、それらの動きは完全に本質から外れてますから、かえってマイナスになってることが多いと思いますね」とお伝えしました。
その後、解剖学的・運動生理学的観点からあらゆる角度で動きを拝見しましたが、一般人は遥か及ばない傑出したハイレベルな身体能力を抱く一方で、細かい点で色々欠けてる部分がとても多くて、やはり聞いた話し通り、治らない理由が動きに現れてると確認。その後彼女には欠点の詳細を正確に分かりやすく説明。今後のレッスン方針も同時にお伝えしました。
そして本日より本格的なレッスンを開始。内容は一般の方達向けとは次元が違うプロアスリート向けのKSP超高難度レッスン。本日の動きすべてを確認後、彼女には「その痛みは早ければ2週間、遅くても1ヶ月以内には完全解消すると思います。そして2ヶ月後(長年培ってきた身体レベルが凄いからこその短期間です)には大きく崩れた身体レベルも完全に回復して、過去最強の身体レベルに至ります」とお伝えしました。
トレーナーとして、こういったスーパーハイレベルな方から信頼を寄せていただくことは大変嬉しいことである一方で、ご本人からトレーナーを見てその身体レベルがかなり低ければ信頼度が大幅に低下してしまうので、この点に関しては身が引き締まる思いでもあります。
このレベルの方になれば相手のレベルを見抜くことなど、身体の動きを見ることもさることながら会話だけでもどのレベルに達してるか簡単に分かってしまいます。ハイレベルに達した本物同士でしか分からない身体内部や動きへの繊細な表現や言葉がありますから、それを聞けば本物レベルに達してるかどうかが知れてしまうというわけです。
こういうレベルの方を指導する上では、指導者がキチンと限界レベルに自身の身体を置いているかということは指導者としては最重要ポイントです。いくら立派な資格や学歴を持っていても自身の身体を限界レベルに入れてなければ、決してそのレベルに入った状態での身体の感覚は分かりません。入ってるのと入ってないのとでは指導内容の深みに天と地の差があります。分からないことは絶対に深く教えることができません。ここが指導者が本物なのかどうかの分かれ目なのですね。
彼女は2ヶ月後にはドイツに帰国しないといけないため短期集中ですが、わざわざKSPにお越しいただいたのですから最高の成果を抱いて帰国いただきたいと強く思っており、万全のサポート体制を整えて彼女がバレエ人生で大復活できるように最高レベルの対応に当たっていきます。